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現役のネットワークエンジニアが、ネットワークエンジニアの仕事内容や必要なスキルなどを紹介するサイトです。 お問い合わせはこちらまで jobdnwengineer@outlook.jp例えばネットワークエンジニアに求められるスキルや知識は、近年のクラウドコンピューティング技術の導入などによって確実に変化しており、実際のところクラウドを優先的な技術と認識している企業が半数を超えていると言われています。その一方で、IT投資にどんぶり勘定の予算をつぎ込んでいた時代は過ぎて、今や企業も費用対効果をシビアに計算するようになっています。そのためよりメリットの高い技術の導入には敏感になっており、そのニーズに上手く適合できるネットワークエンジニアが求められています。
近年導入が進んでいるパブリッククラウドは、これまでのように最初の段階でシステムの可能性が全体として制限されてしまうのとは異なり、必要なリソースを必要な分だけ必要な時に購入できるという、その時々のニーズに合わせて柔軟に変化に対応出来るという点で画期的なものです。初期段階では必要最小限のウェブサーバやデータベースサーバなどのリソースを確保して、開発・検証作業を済ませておけば、後は運用環境時に適宜補強して行くといった形でのネットワークの設計・構築が可能であり、従って拡張性やコストメリットを将来に渡ってもたらすという意味では、大いに魅力的といえるでしょう。
しかしこの便利で画期的なクラウドを利用するに当たっては、セキュリティが懸念されています。膨大な数の利用者が共有環境を利用することになるため、データの安全性が脅かされるとの心配もありますが、クラウド事業者の多くはISO/IEC 27001:2005という情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格を取得している点や、専業であるからにはセキュリティ対策のための長期計画を通じて大型投資を実現するなど、安全性確保のための手は打っているとも言われています。もっともその他にも、例えば暗号化やペネトレーションテストや、あるいはネットワークの安全性など、クラウドならではともいえるセキュリティの問題もあります。
またパブリッククラウドの利用には、ハードウェアの設定や管理・調整から解放される反面、仮想マシンの管理やソフトウェアスタックの設定などが必要となります。つまりクラウド時代に合せたプランニングとメンテナンスに関する知識やスキルが求められるのです。
更にクラウド化によって、利用が可能になるビッグデータ関連の新しい技術の活用といった問題も生じます。多くの企業では従来型のオンプレミスとパブリッククラウドが、混在するという環境になっており、データの移行や管理をスムーズに行うための技術が求められています。